公演・募集情報

兵庫県立ピッコロ劇団第78回公演 ピッコロシアタープロデュース「ロボット-RUR-」

2024年2月23日(金・祝)~2月25日(日)

1920年、この戯曲から、「ロボット」という言葉が生まれた。


これは、遠い過去か、迫る未来か―

ピッコロ劇団×高橋正徳(文学座)×関西俳優陣でおくる、ピッコロシアタープロデュース第15弾!

カレル・チャペック

[1890-1938]
チェコの劇作家・小説家・エッセイスト。第一・二次世界大戦間の代表的作家として知られる。兄ヨゼフ・チャペックは画家・作家。 『RUR』のほか代表作に『虫の生活から』(1921/兄との共作)など。 ナチズムを批判した作品によりゲシュタポが危険視し、逮捕のため自宅へ押し入るが、カレルはその4か月前に病死していた。兄ヨゼフは強制収容所で亡くなっている。

現在、誰もが知る「ロボット」という言葉は、カレル・チャペックが戯曲『ロボット』(原題『RUR』)中で、人工の労働者を表現するため作った新語。チェコ語の「賦役」を意味する「robota(ロボタ)」に由来する。
チャペックは、第一次世界大戦で機械文明が人間虐殺の道具になることを目の当たりにし、1920年、この作品を発表したといわれている。

翻訳

田才益夫

演出

高橋正徳(文学座)

 チェコスロバキアの作家カレル・チャペックによって「RUR Rossum’s Universal Robots」が書かれた。1920年の事である。この作品は初版部数がわずか二千部ほどであったにも関わらず、すぐにヨーロッパのみならず、世界各国の劇場にかかり「ロボット」という言葉を人々に知らしめた。今では我々のまわりにありふれている「ロボット」という言葉の誕生である。アニメや映画を持ち出すまでもなく、ロボットは様々な産業で製品を生み出しているし、日常でも掃除から洗濯、調理、運転まで「ロボット」(二足歩行でなくとも)が我々の労働の一翼を担い、生活を支えている。
 そもそも「ロボット」という単語はカレル・チャペックが、兄で画家のヨゼフ・チェペックとの会話の中で「labor(労働)」という言葉から着想して生まれた言葉だ。1920年には寓話的な、或いは夢想とも言えるこの戯曲で描かれた世界は、今や我々の日常と化している。そしてカレル・チャペックが産み出した「ロボット」のように現代ではAI(人工知能)技術の革新により、機械はあたかも感情を持ち思考しているかのように振る舞う。
 この作品は現代人への示唆に満ち溢れている。登場人物たちは「ロボット」を産み出した事を誇り、製造し続ける。それが後に悲劇へと向かっていく事も知らずに。人間の生まれ代わりとして大量に生み出された「ロボット」は、人間の代わりに労働するばかりでなく、戦争も行う。あたかも今現在、ドローンが市井の人々を爆撃しているように。登場人物たちが直面する「ロボット」とは何かという問は、同時に人間とは何かという問題である。
 この寓話が描き出す世界は、現代に生きる我々への警鐘を鳴らしているのだ。

〈たかはし まさのり〉
1978年生。東京都出身。2000年文学座附属演劇研究所入所。05年座員昇格。04年アトリエの会『TERRA NOVA テラ ノヴァ』で文学座初演出。以降、川村毅、鐘下辰男、佃典彦、東憲司、青木豪など多くの現代作家の新作を演出。文学座附属演劇研究所での演出も多く務め、公共団体・学校などでの演劇ワークショップの講師としても活躍。2011年文化庁新進芸術家海外研修制度により1年間ローマに留学。
近年の演出作品に、文学座『ガラスの動物園』(2019・2022)・『欲望という名の電車』(2022)、ホリプロ『ミュージカル ストーリー・オブ・マイライフ』(2019・2021)、テアトル・エコー『ギラギラの月』(2022)、椿組『まっくらやみ 女の筑豊(やま)』(2023)、東宝 舞台『最高のオバハン 中島ハルコ ナイルの涙』(2023)など。

ものがたり

ロッサムズ・ユニヴァーサル・ロボッツ(RUR)社のロボット工場がある孤島。大統領の娘・ヘレナが来訪する。社長のドミンはヘレナにすっかり魅了され、ロッサム社幹部の男たちも彼女を歓迎する。だがヘレナの目的は、ロボットを人間同様に扱うよう求めることだった。ドミンらは彼女の主張を笑い飛ばし、ロボットには感情がないこと、人間がロボットによって労働から解放されることを語る―

公演日時

2024年
2月23日(金・祝)19:00
2月24日(土)11:00/16:00
2月25日(日)11:00/16:00

※開場は開演の30分前
※当日券は、開演1時間前より会場前の受付にて販売します。なお、事前のご予約は各回前日まで承ります。

上演時間

約2時間35分を予定 (休憩含む)

会場

兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
〒663-8204 兵庫県西宮市高松町2-22
阪急西宮北口駅南改札口すぐ JR西宮駅より徒歩約15分(阪急バス7分)

出演者

*オーディションにより出演する関西俳優陣

ハリー・ドミン
三坂賢二郎

ファブリ技師
辻 智之*

ガル博士
岡田 力

ハレマイエル博士
浜崎大介

経理担当重役ブスマン
森 好文

建築家アルキスト
風太郎

ヘレナ・
グローリオヴァー
木村美憂

ナーナ
野秋裕香

マリウス
森田 学*

ラディウス
森島隆博*

ダモン
今仲ひろし

ロボット・プリムス
谷口 遼

ロボット・ヘレナ
小林輝里花*

スラ
木下鮎美

ロボット
有川理沙

ロボット
岡島大祐

ロボット
髙瀬海帆*

やむを得ない事情により、出演者などが変更となる場合があります。あらかじめご了承ください。

スタッフ

美術=柴田隆弘 照明=吉本有輝子 音響=原島正治(囃組) 音響操作=三宅住絵(campana) 衣裳=大野知英 映像=中山晃子 ムーブメント指導=いいむろなおき 演出助手=眞山直則 舞台監督=政香里沙 舞台監督補=永瀬由二(ISCplayer[s]) 演出部=車 貴玲 劇団員スタッフ=鈴木あぐり、中島深志 イラストとチラシデザイン=チャーハン・ラモーン 制作=新倉奈々子 制作助手=山中麻由、今井佐知子

料金

全席指定(税込)
一般 4,500円
大学生・専門学校生 3,000円
高校生以下 2,500円
※未就学児童のご入場はご遠慮ください。
※ピッコロサポートクラブ会員は会員種別により招待または1割引

一般発売

12月17日(日) ※ピッコロサポートクラブ会員先行予約 12月16日(土)

チケット取り扱い

ピッコロ劇団】 12月16日(土)ピッコロサポートクラブ会員先行予約開始
■ピッコロシアター窓口
■電話 06-6426-8088(9:00~21:00※月曜休館、祝日の場合は翌日)
■メール gekidan-p@hyogo-arts.or.jp(件名を「ロボット」としてください)
=記入事項=
①予約者氏名 ②電話番号 ③観劇日時 ④券の種類・枚数
※3営業日以内に返信がない場合はお問い合わせください。
※ピッコロサポートクラブ会員は会員種別により招待または割引き(ピッコロ劇団のみで取り扱い)

芸術文化センターチケットオフィス】  12月16日(土)芸術文化センター会員先行予約受付開始
■0798-68-0255(10:00~17:00※月曜休館、祝日の場合は翌日)
http://www.gcenter-hyogo.jp
12/16(土)芸術文化センター先行販売開始
※窓口での販売(残席がある場合)は12/19(火)より
※インターネットでのチケットのご購入には、先行予約会員(無料)への登録が必要です。

【その他チケット取り扱い】
■チケットぴあ https://t.pia.jp WEBのみで取扱
■ローソンチケット https://l-tike.com WEBのみで取扱
■e+(イープラス) https://eplus.jp WEBのみで取扱

主催等

主催:兵庫県立尼崎青少年創造劇場/兵庫県/兵庫県立芸術文化センター
後援:チェコセンター東京
協力:(株)アイミーマイン、西北活性化協議会、ルート
文化庁文化芸術振興費補助金 舞台芸術等総合支援事業(劇場・音楽堂等機能強化総合支援) 独立行政法人日本芸術文化振興会

お問い合わせ

兵庫県立ピッコロ劇団 TEL 06-6426-8088 FAX 06-6426-1943
〒661-0012 尼崎市南塚口町3-17-8 (9:00~21:00 月曜休館、祝日の場合は翌日)

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公演概要

開演日時
2024年2月23日(金・祝)~2月25日(日)
会場
兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
チケット
一般4,500円、大学生・専門学校生3,000円、高校生以下2,500円
発売日
12月17日(日)※ピッコロサポートクラブ会員先行予約 12月16日(土)
連絡先
兵庫県立ピッコロ劇団 06-6426-8088

ピッコロシアターについて

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